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上本彩加の二日酔い

5月14日(水)

二日酔いがひどい。今現在、二日酔いがひどいというわけではなく、お酒を飲むたびに必ず二日酔いになり、その二日酔いがひどい。
独り暮らしの部屋の景色にもちろん私の姿以外はなくて、とりあえず吐き気と格闘し、身支度をする。ぼやけた視界のなかでいつもより動きが鈍い腕をうごかし眉毛だけ書いて学校へ。(就活メイクの練習で眉毛の黄金比導き出すために剃ってたら、眉毛がない。)そこで友達と話して初めて、発した言葉がズレを持つことを認識する。


一人でも生きられるけどトーストにおそろしいほど塗るマーガリン(佐藤りえ『フラジャイル』)


生きられるのである。一人で。ただふとしたときに、一人であることをあまりに強く実感する。たとえば、マーガリンの賞味期限がふと目に入ったとき。独り暮らしでトーストを食べる時、一枚消費するのが普通だろう。多くて二枚なのかな。(あやかは断固しろめしに味噌汁。)だからマーガリンなんて、そもそも減らない。賞味期限までに使い切らなきゃいけないという義務感によって、一枚のトーストに「おそろしいほど」マーガリンを塗ってしまうのだろう。食事への楽しみをもった充実というより無機質な「生」を感じるしかない、そんな歌だ。自分という主体を詠んでいるのに自らの視点を一歩離した場所に置いていることによる「おそろしい」という把握だ。「生きる」ことに付随するあらゆる感情を取り除き、「生きる」という意味以上でも以下でもない「生きる」という言葉のニュアンスを出しているように感じる。そうなんだよなあ。生きられるんだよなあ。生きられるん、だけど、なあ。


生きられるんだけど。ふと実感する「一人」は今まで「一人」であった事実を誇張してきて、一気にまわりが遠くなってしまう気がする。

二日酔いのときも、人と話せば、なんとなくそれまで一人であったことを実感する。まあ、飲んで帰宅して記憶もないまま素っ裸で寝ていたときは、一人でよかった、と思ったけど。
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